ファクトの香るフィクション:ビブリア古書堂の事件手帖

今日は久しぶりにどっぷり読書をしていました。今流行りの、剛力彩芽さん主演でドラマにもなった『ビブリア古書堂の事件手帖』の第6巻です。

日本に住んでいたらまず手にしなかったであろう、いわゆる巷で人気のシリーズってやつですが、海外在住で日本の本屋に行くことができないとどうしてもネットの本屋さんをよく覗きます。そうすると、こうした人気作はよく目につく場所に登場します。で、たまに爆安セールなんかをしかけてくるので、とりあえずどんな内容か気になって「第1巻だけ!」のつもりで買って読んでしまう。

大抵の場合、本当に第1巻で終了ですが、このシリーズだけは最新号が出て、割引クーポンが来ると買ってしまいます。今回はhontoから50%offのクーポンが来たので買ってしまいました。で、どうだったか。

 


正直申し上げると、芸術点は0点です。三上延さん、ごめんなさい。

芸術的な要素が皆無だったというのが正直なところです。まあ、「文学作品」ではないので致し方のないところです。自分はやはり作家の表現技術というものを堪能したいので、それに長けた方の作品を読むのが好きです。

名前を挙げるとすれば・・・、まあ、それはまたいずれ。

 

さて、そんな読書好きがなぜ『ビブリア』・・・?ですが、それはこの小説が古書にまつわるいろいろな話を軸に謎解きを進めていくという類い稀な舞台を用意しているからです。はっきり言って、なかなか面白いです。古書マニアじゃなくても勉強になります。前巻は江戸川乱歩に関する話で、読後、思わず『江戸川乱歩傑作選』を買って読んでしまいました。

三上延さん、さすが元古書店店員だけのことはあります。小説を書きたければ、まずは「自分しか知り得ない舞台で」・・・ということですね。誰の言葉だったか忘れましたが。

 

ところで、似たような人気シリーズとして『万能鑑定士Qの事件簿』というのもあります。綾瀬はるかさん主演で映画(『万能鑑定士Q ―モナ・リザの瞳』)にもなっています。こちらもなかなか人気の作品群です。日本人学校の図書館ではおそらく全巻揃っているのではないでしょうか。
実はこのシリーズも以前Amazon.co.jpで爆安セールになっていたので買って読みましたが、それっきりになりました。映画を一度見てみたいので、そのために第9巻『万能鑑定士Qの事件簿 IX』も先日読みましたが、普通の推理ものといった感じです。芸術点は『ビブリア』同様なしですが、舞台設定がちょっとふわついているような気がしました。天才的な洞察力を持つ主人公が、フランス人になりすますブルガリア人を見抜けないなんてところも都合が良すぎ・・・のような気がしました。

 

『ビブリア』シリーズはなにがしか古書にまつわるファクトを含んでいます。もちろん、100%事実ではなく、小説を書く上での想定・仮定も含まれているかもしれません。それは私には確認ができないことです。しかし、舞台は全くのフィクションでなないです。こうした、ファクトの香りを立ち上らせておいて、そこにフィクション(小説とは元来フィクションです)を滑り込ませる。この手法に私自身、見事にハマってしまったような気がします。次巻が出たら(+クーポンが来たら)、また買いますよ。

って、今日は全然ベルギー関係ないやん。

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