One of themの心境

ずっと放置状態になっていましたが、可能な範囲で再開してみようかと思います。

そもそも当ブログの更新が止まっていたのは、現地で育つ子供たちにとって日本語を継承させることにどれほどの価値があるのか自問するようになったからです。いろんな人にインタビューをし、論文を読み、日本学科にやってくる日系国際児、とりわけ補修校卒業生の姿を見るにつけて、この問題について考えるモチベーションがかなり後退していました。

そんな風に後ろ向きの毎日だったんですが、やはりいろんな事例を目にした現役の育児実践者として、同じような悩みを抱えているかも知れない方にとって何かお役に立てればと思い、その時々に頭の中を占めているものぐらいは書き残しておこうかと思い直しました。チラシの裏のラクガキの様なものにしかならないかも知れませんが、もう少しがんばってみようと思います。

 

とりあえず、昨年受けた上の二人の日本語能力試験の結果から記しておこうかと思います。結果は両名ともN4無事合格できました。娘は初めての受験でしたが、パーセンタイル順位98.2、聴解満点での合格です。一方、長男の方は三年前のN5の結果と同じで、かなりギリギリでの合格でした。特に読解の成績が悪いのが特徴です。文章を読むのはオランダ語でも怪しいので、そのへんは慣れの問題もあるのかなと思っています。日本語能力試験対策という枠を超えて考えてみなければいけないかもしれません。

しかし成績はともかく、日本に留学すればコンビニ・バイト採用の一つの目安ともなるN4レベル合格なので、とりあえず日本でのサバイバルの目処は立ったのかなと一安心でもあります(受験料も無駄にならなかったし)。両人とも今年はN3に挑戦したいなんて言っていますので、イースター休暇後には改めてそのための準備をしようかと思っています。

 

ところで、以前にも書いたことがあるかも知れませんが、あれこれと考えるうち、自分の中で日本語を継承させるという目標も、結局はただの子育ての一部という認識に収斂していきました。子育てというのはつまり(自分の中ではということですが)、子供に社会で自立できる術を身につけさせることではないかと思っています。現地で社会で生きていく以上、現地で求められていることをまずクリアできないといけない。そう考えた時、ベルギー社会で日本語が話せるというのは非常に特殊なカードなのだと思ってしまいます。将来もし、日本に留学する機会があるなら、そのカードは大いに使えるわけで、カードのグレードもできるだけ上げておいた方がいいでしょう。でもそうでない場合、持っていることが無駄ではなくても、現地社会で(つまり家庭外で)使う機会もそうそうないカードだということです。こうした考えは特に子供の年齢・学年が上がるにつれて強くなっていきました。

子供が大きくなると色々と現地事情が絡んでくるんですが、自分にとっては日本語継承は既に純粋にプライベートな事柄になってしまいました。完全にOne of themです。自分と日本語でやりとりができる。日本に対する関心を共有でき、それが自分のノスタルジーの支えになる。そんな独りよがりな理由でしかもはや日本語継承は支えられていません。もちろん、やっておいてよかっとは思いますが・・・。

 

むしろ日本語よりも、現地の高校生活、中学生活をしっかりサポートし、生きて行くための手立てを手に入れさせることに今は重心が移っています。
娘は今、テニスの講習を受講中で、試験に合格すれば幼児レベルのトレーナーになれます。長男もいずれ、そういったことをさせようと考えています。これは親としての戦略でもあり、そのために彼らのテニスに付き合ってきたわけでもあります。老体に鞭打って・・・。何か資格や特殊なスキルを手に入れさせ、とりあえずは食いっぱぐれのない人生にしてやれればというのがちっぽけな親の野心です。夜遅くまで三角関数の問題に向き合ったり、物理でエネルギー保存の法則を一緒に勉強したのもそうした現地事情の反映であり、その前に日本語の入る場所はもうないように感じています。

金曜日の夜にしゃかりきになって補修校の宿題をさせていた日々、校内漢字検定にハラハラしていた時間も既に遠い記憶の彼方で埃をかぶっているようですw。

スポンサードリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA