補習校に通わない(通えない)子供の継承日本語をどうするか

入学シーズンですが・・・

もうすぐ3月になります。日本では入学シーズンを控え、新一年生を抱える家庭では新生活に胸躍らせる時期かと思います。我が家も新一年生に相当する御仁が一名おるんですが(笑)、なし崩し的に多分入学のお祝いをすることはないかなあという立ち位置で胸がぞわぞわしてます。

経験的に言わせていただければ、補習校に入れればそこそこ日本語は定着するのは確かなことかと思います。もちろんそれだけの資源とエネルギーの投入が必要なわけで、涙なしには語れない物語があるのも真実。いいところだけをつまみ上げたところで詮無いことで、我が家にはもうそういったリソースもエネルギーもないと自分に言い聞かせる毎日です。

 

継承日本語についての考え方

IMG_2797以前は継承日本語を研究テーマとしていろいろとやってきました。そこで見えてきた継承日本語教育の本質があります。それは継承語は家庭内の問題なので「やらねばならない」というものではないということです。当たり前と言えば当たり前なんですが、どうも学習させる理由の根底に「(日本人親たる)自分のために」がチラチラ見えたりしました。このこと自体を否定するつもりはありません。海外暮らしで折に触れて自分の出自に触れることは大きな癒しになりますし、パートナーに先立たれ、異国で余生を外国語に囲まれて過ごすというのも辛いもの。それに備えて子供に日本語を習得させるのもアリかと思います。胸を張って「自分のためです」と言えればいいんですけどねぇ。

ただ補習校に通わせないことでその時間とお金を別のことに使えるのも確かで、各家庭で子供の人生にとってより大切なものと思えるものを判断し、周囲はそれを尊重するという空気があってもいいと思います。極端な話、「日本語いらない」も選択肢としてはありで、そうした選択もリスペクトされて然るべきかと思います。

自分は上の二人が補習校を自主退学して以後、家庭で個人的に継承語教育をやってきました。それは日本語能力を伸ばすというより、日本人親たる自分と子供を日本で繋ぐという感じのぬるい取り組みでした。日本の映画を見たり、プラモデルを作ったり、アニメを見たり、気がつけば日本史に強い興味を持つようになっていたのでヨウツベにある歴史番組を見たりもしました。海外に暮らしながら、自分が関心のある懐かしい日本を子供と共有できるのは大きな癒しとなっています。

 

近況

ここで少し我が家の日本語の状況を確認しておきます。

まず、上の二人(現在中学三年生と小学六年生)は補習校に三年生まで通い、現在普通に日本語が話せます。発話に関しては一学期まで通った二番目の方が、読み書きに関しては三学期を修了した上の方ができます。この差は言語を耳で吸収するか、頭で吸収するかの違いにあるように感じています。

次に下の二人(現在小学三年生と幼稚園年長)ですが、既に書いたように通学を断念しました。理由は経済的負担が大きすぎること及び時間的に土曜日は他の習い事や家庭内の雑務で多忙なことがあります。それに三番目は性格的にも馴染めなさそうだったというのも大きいです。四番目に関しては、性格的には物怖じしない方で、補習校に通えば日本語は覚醒するはずです。もったいないですね。でも無理ですw。

今、上二人の日本に対する憧れは相当強く、将来の留学を見据え、今年夏に一番上はJLPT N3の、二番目はJLPT N4(N5は昨年合格)の合格を目指そうかと思っているところですが、一方で、下の二人の日本の関心はまだまだ弱いです。現時点では全くの無関心ではないだけ救いがあるでしょうか。

 

見通し

以上のような状況なので、現状でも自分は不満はないです。上の二人を相手に日本について語ったり、ネタにしたりできますので。ただ日本語ができる上二人、できない下二人の間に不公平があっては不憫とも思います。時々、下の二人が全くこちらの言うことを理解できないことがあるのも面倒臭いです。

と言うわけで、何度もくじけているのに再び下二人にも日本語を教えてみようかという風に感じています。春ですねえw。三番目一人だとくじけたことも、仲良しの下二人組一緒だとなんとかなりそうな気がします(妄想かもしれませんがw)。

教科書は『おひさま』を使ってみたくもあります。補助教材としてAmazon Videoを準備し、一緒に日本の番組を見ながら自分も低学年の子供と日本を楽しめる時間が持てたらいいなと思います。

 

親も一緒に楽しみながら、聞けて話せて読める日本語を目指す。書くのは特別な訓練がいるのでこの際割愛ですw。

 

継承日本語は子育ての中の一つの課題、One o f them に過ぎないと思います。現地校での勉強や地元での交友関係に支障をきたさず、こちらの社会で生きる力をつけさせる。かつ興味のあることを伸ばしてやる。その興味のあるものの一つが日本の何かなら協力する。そんな匙加減で補習校抜きの継承語教育に挑戦してみたいと思います。

 

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2 comments

  • この日本語継承のグループで同じような状況の方にやっと会えた気持ちです。皆さんは大体小さいお子さんがほとんどですが,うちの子達は15歳17歳で幼稚園小6まで補習校でしたが現地の学校が大変で辞めました。その後友人に協力してもらい上の子は日本語能力試験n3下の子はn5受験させて今年はn2とn4と思ってますが
    進学やら留学やら受験等で,モチベーションがあがりません。どうやったら家庭学習できるのかと思い,このグループにはいったのです。引き続きブログを拝見させてもらいます。よろしくお願いします。

  • 初めまして、佐藤様

    コメントありがとうございます。本人たちのモチベーションは難しい問題ですね。幸いにも我が家の場合、補習校に行った上の二人は結構日本に興味を抱いております。それは『信長協奏曲』というドラマを見たからです。それ以外にも、娘はワールドカップでサッカー女子になり、地元の日本人選手が属するチームのフォローなどもしております。今、課題として読んでいる本もオランダ語版ですが井伏鱒二の『黒い雨』だったりします。広島の原爆の話ということで選んだとか。

    とにかく日本のいろんなものを子供にぶつけ、話して聞かせ、反応を見ながら興味を持つものを見つけ出したいと思います。好きなものが見つかれば自ずと行動する年齢ですので。ただし、本人から「興味ない」と言われた時の覚悟もしておく次第です。

    今後ともよろしくお願いします。

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