日蘭バイリンガルへの助走

継承日本語に限らず、子育て中の方々が集まるところで必ずと言って寄せられる悩みの一つに「言葉がなかなか出ない」というものがあります。継承日本語の場合も、出ない・定着しないと言った問題はよく耳にします。海外暮らしで日本語というのは、よくよく工夫をしないことにはなかなか実を結ばないものです。あっちに傾き、こっちにフラフラ。そんな日本語継承の記憶を振り返りながら進めている次男の「日本語を話そうプロジェクト」について考えてみました。

 

「日本語→オランダ語(日本語理解可能)→日蘭バイリンガル」パターン

一番上の子は、私がどっぷり世話をしていたこともあって当初の第一言語は日本語でした。その後、幼稚園へ通うようになってからオランダ語が強くなり、4歳で初めて日本に行く前には理解はしているものの、ほぼ日本語は出なくなってしまいました。

 

「オランダ語(日本語理解可能)→日蘭バイリンガル」パターン

二番目は生後半年ぐらいは私が面倒を見ていましたが、それ以後保育園へ入れてしまい、幼児期の第一言語はオランダ語になりました。それでも聞き取りはある程度はできていたようで、補習校入学を目標に幼稚園時代から発話の訓練を開始。補習校のクラスではちょっと遅れている印象をずっと持っていましたが、ヤッターマンのおかげか、ドラえもんの神通力か、はたまた妖怪ウォッチのマジックか、それともウルトラマンのスペシウム光線に当てられすぎてラリったのか、とにかく今では「詰まることもなく、普通に日本語話せる」ぐらいになっています。

 

「オランダ語(日本語理解不能)→日蘭バイリンガル」パターン

三番目に当たる次男の場合、ほぼ「現地の子供たち」状態からのスタートです(この辺り、下の子ほど親の手抜きが顕著に現れる例ですw)。当初はこちらが日本語で話すことがほとんど理解できないぐらいにオランダ語モノリンガルしていましたw。3歳ぐらいの時、日本から家族が来たのを契機に一瞬日本語を話し始めたことはありますが、その波は本当に一瞬で消え去りました(あの時もう少し何か働きかけをしていればよかったと後悔しきりです)。

以来、ほぼ純粋にオランダ語話者を驀進中でしたが、補習校の宿題という強制力のない中、これにちょっと変化を与えてみようというのが目下の取り組みです。それにはまず当たり前のことですが、こちらの日本語を理解させることから着手しなければなりませんでした。開始したのが1年半ほど前で、最初はこちらが要求したことをそれこそ体を張って理解させる毎日でした。結果、割とすぐに日常会話的なことは理解できるようになりました。他にも、長男同様に日本語に限りYouTubeフリーのルールを適用中です。

その成果なのかもしれませんが、先日長男に「雪が溶けたら何になる?」と聞いてみたときのこと、「水」と答えれば理系、「春になる」と答えれば文系という他愛のないお遊びですが、側で聞いていた次男が”water!”と答えました。綴は英語と同じですが、オランダ語で「水」です。簡単なことですが、こんな漠然としたことも理解できるようになったんだなと若干驚きました。

 

ひらがなは去年の夏に始め、一ヶ月ほど費やし全部覚えさせました。カタカナはどうしようか、やるとしていつからやるかを思案中です。それはひとえに、「読み」をどこまで持って行くかにかかっていますが、ひらがな学習に続いてスタートさせた音読練習は割と嫌がっていたので、当面無理強いはしないことにしました。カタカナへの取り組みはもう少し先かもしれません。

その代わりにですが、今さらながら絵本の読み聞かせをしています。オランダ語でも「読む」ことにはあまり抵抗がないようなので、いろいろ読み聞かせてみて、いつか自分で読みたいという気になれば本格的に音読、カタカナ学習に取り掛かればいいかと考えています。現在我が家には100ほどの絵本がありますが、長男も次男もそのほとんどを知りません。己の手抜きに対する反省を込めて、できるだけ時間を見て読んでやろうと思っています。次男も、なんとなく書いてある文字が理解できるのが嬉しいようでもありますし。

 

日本語発話へ向けて

さて、メインテーマの発話ですが、最初は日本語を口に出すのも嫌がるような感じでした(涙)。そこで、私にオランダ語で何か頼んできた時、これ幸いとそれを日本語に直し、復唱させるという地味な作業を繰り返しました。場合によっては、「日本語で言わないと分かりません」なんてすっとぼけるという手も使いながらw。長男の時に使った戦法で、彼には効果覿面でしたが・・・。

結果的には、これも性格によるのだと思いますが、長男ほどの効果はまだ見られないものの、徐々に日本語発話に対する敷居が低くなってきている感じがします。先日など「ぼく、昨日おやつ食べてない」なんて日本語でのアピールもありました。もちろん、そういう発言は夢を叶える呪文として、見事に前日分のおやつもゲットさせたわけです。

まだまだ表現のバリエーションが少ないので、カチン!を通り越して笑い出してしまうぐらい無礼な命令形も飛んできます(世が世なら手打ちものですなw)。しかしそれでも、手持ちのフレーズを使いながらの意思疎通をする入り口に立った感じはします。

 

 

以上、聞く・読む・話すに関して、ちょっとずつですがまあ前に進んでいるのかなみたいな印象はあります。発音とイントネーションにノン・ネイティブなところがまだまだありますが(不思議なことに、大抵の外国人がどうしてもマスターしきれない長母音と促音の長さはネイティブ並みw)、これが日本語発話の精度向上とともに解消されてくると、いよいよ本格的に日蘭バイリンガルへの助走が始まるような気がします。

 

ドジでのろまな亀の歩みですが、焦らず、信じて、無理をせず、気長に、いつか向こうの方から勝手に素敵な何かが転がり込んでくるのを待ちたいです。

 

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