教科書を考えてみる

しれっと新年のご挨拶などを。

 

みなさま、明けましておめでとうございます。本年もよろしくご贔屓願います。

 

いやはや、一ヶ月のブランクが空いてしまいました。その間、特段大過なく過ごしておりましたが、ちょっと色々と忙しかったのと、書く記事もややマンネリ気味かなと思い、ネタ不足も相まって筆を休めておりました。本年は継承語教育に関し、また子育て・ベルギー情報に関してもうちょっと中身のあることを発信してゆきたいなと思っています。

 

さてさて、近々職場環境に変化が見られそうです。と、リークできるのは現時点ではここまでですが、おいおいその変化がこのブログの内容に反映できればと考えていますので、またお楽しみに。

 

 

ところで昨年末以来考えていたことがあります。塾の方ではほぼ行き当たりばったりという感じで毎回授業の準備をしている次第ですが、いっそのこと「教科書のようなものが作れないかなぁ」と思うようになっていました。

で、それを作るとした場合、どのような手順で作っていったらいいのか?というようなことを考えていたわけです。一般的に教科書を作るには何が必要なのか。

 

まず出版社が学校教科書を作る場合、最初に分析するのは文部科学省の出す『学習指導要領』だそうです。ここには国語では、「一年生は80個の漢字を学習する。二年生は160個。」などということが書かれています(他にもたくさん抽象的なことが書かれていますが)。これらの漢字がはめ込まれる文章や登場する順序は違え、ある年齢のある期間を経過すれば、皆が同じ漢字を学習したというアリバイが作られるわけで、出版社はそれを実現するために教科書を作るわけです。

要は、国語であれ、算数であれ、社会科であれ、理科であれ、科目が違ってもそれぞれの教科書作りのベースになる「共通の約束事」があるということです。

 

これ、継承語教育の現場にはないですね。

 

学習する主体はどうでしょう。当然、子供により学習の進捗に差があるはずですが、内容理解以前に日本語のレベルにも相当程度のばらつきがあるのが普通です。補習校通いの有無、日本に住んだ期間の長さ・その時の年齢、親の家庭での働きかけ・・・。この出発点での「日本語格差」により、同じことを聞いても聞き取れる・聞き取れないといった差が出てきます。ただし、この「聞き取れない」は音韻的に聞き取れないというのではなく、表現方法を知らない・語彙を知らないという聞き取れなさで、それはまた別途手立てを考えていかねばならない問題ではあります。

 

かように、継承語教育の現場では学習主体の日本語能力は均一ではないということです。

 

共通の約束事と学習主体の均一性の欠如を前に、文部科学省のようなルールを決めてくれるお上も存在しません。最低限、約束事は自前で調達してくるしかないようです。どうやって調達するか・・・。そこで煮詰まってしまったわけですが。

 

継承語教育に関する数少ない研究論文の中に、日本語を子供に学習させる動機の一つとして「親の日本との繋がり」というものがありました。「日本人親が子供の日本語能力や日本に関する関心を通して、日本と関わっていたいと感じる気持ち(たった今考えた定義です)」ですが、ここから何とか「お約束」を導き出せないかと思い至ったのがつい二、三日前のこと。

 

子供が日本に興味を持ち、親子の会話の幅を広げることができる知識とそのための日本語能力。そして、その獲得の結果として、親が日本との繋がりを実感できるような学習内容。

 

こんなところを到達目標と据えて、何かまとめてみたいんですが・・・。1年ぐらい何とか頑張って、シラバス程度のものでも出来上がれば御の字なのかもしれません。それをベースに読み物や漢字も加えたカラフルな「継承語教科書」が将来登場させられれば理想です。これも初夢の部類ですかね。

 

《お知らせ》
日本語塾では一緒に日本語を学ぶ仲間を募集しています。「日本」という共通のバックグランドを持つ子供たちの友達作りの場にもなります。ご興味のある方はこちらから是非ご連絡ください。

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2 comments

  • お久しぶりです。こちらもしれっと新年のご挨拶で、明けましておめでとうございます。
    補習校をおやめになって、いかがされていらっしゃるかなと思っていましたが、お元気そうで何よりです。
    色々な取り組みをされていて、さすが先生!他人任せにして逃げている私からしてみれば頭が下がります。これからも学習内容、楽しみにしてますね。
    初夢、かないますように(笑)

    • こちらこそ、ご無沙汰しています。

      いろいろ、試行錯誤をしながらなんとかやっています。苦労もありますが、日々、発見があり、それが支えになっているようです。

      また遊びにいらしてください。(^^)

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